暮らしの道具を作っています

道具のかたち  

普段人とろくに会話もせず、作業場に引きこもっている人間が(殆ど廃人が)たまに機会があって人と話しをしていると、包丁の形について、普段考えもつかないようないろんな話を聞くことが出来る。

今使っている包丁についての意見。いつもそこに何かヒントが無いか聞き耳を立てる。

たとえば、切っ先の尖り具合とか、バランスとか、柄の太さ、重い、軽い、使いやすい、使いにくい、手の痛み、力加減、まな板の減り具合?錆びる錆びない、使わない、使える、めっちゃ切れる!、切れすぎて怪我をした、料理余りしない、料理大好き、一人暮らし、子供三人、家庭菜園、病気、オーガニック、調理方法、レトルトパック、仕事用、魚、肉、野菜、いのしし、鹿、熊、包丁より鋏、どうやって研ぐの?長年連れ沿った奥さんに、結婚記念日なので包丁を、などなど。

書き出すときりがないが、そんな多くの人が思う良し悪しを聞いているうちに、作る包丁の形は感覚による統計によって洗練されていく。(と思っているが、全然科学的ではない)
必要のない部分が淘汰されて行くというべきか。
その辺は、僕というフィルターを通してなので、万人に共通することだとは思いもしないが、そこの部分については常に意識を向けている必要があるというか、向けざるを得ないと言うべきだろうか。自然に向いてしまうというのは嘘ではない。

川底の石ころが、水の流れによって転がって、角が取れるように。
海岸の波打ち際で、割れた瓶のかけらが砂と波によって丸くなるように。
必要のない部分が丸く削られて、必要な部分で形が構成されてゆく。
ちょっと大げさな言い回しで気障で、実際にはそんな大層なものは作っていないと思うが、気持はそれに近いものを感じていると思う。

そんなものづくりが面白いと思った。というか、そうでなければいけないのかな?とも。
そんな貴重な話が聞ける機会をとても有難いと思う。
言葉で言うのは簡単だけど、実際に実践するのは難しい。
理想を実践できるようになれたらいいなと思う。

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